映画 生きる LIVING2023/04/05

黒澤映画の「生きる」を翻案した英国映画「生きる LIVING」を観てきました。元の黒澤映画を観た事はないのですが、この映画は是非観たいと、昨年から思っていて、公開を心待ちにしていました。
元々米国映画より英国映画が好きですが、この映画の普遍的なテーマ(死と向き合った人間が残された時間をいかに生きるか?)、1950年代の英国の時代背景などに興味を引かれていました。またどんな役柄も器用にこなす、好きな俳優ビル・ナイがどのような演技を見せてくれるのか?も注目していました。

生きる LIVING

黒澤映画「生きる」の方は観ていないですが、多分、制作当時(1952年)の時代背景、黒澤監督の演出手法から考えて、もっと激しい感情の表出が現れた映画のように思っています。
脚本のカズオイシグロ氏が、「生きる」の主演が笠智衆さんだったら、違うトーンの映画になっていたのではないか? と言っていたように、笠智衆さんトーンのビル・ナイの抑制された、細やかな演技は深く心に残りました。久しぶりに素晴らしい映画に出会えました。