パナソニック汐留美術館 中川衛展2023/08/04

彫金の人間国宝保持者である、金工作家、中川衛氏の展覧会に行ってきました。金属の象嵌細工の工芸品は馴染みがなく、どんな作品に出会えるのか楽しみにしていました。

パナソニック汐留美術館 中川衛展

パナソニック汐留美術館 中川衛展

パナソニック汐留美術館の場合、会場の入口には大型ディスプレイが設置されて、展覧会に関連するビデオがいつも上映されているのですが、今回の展覧会では、40分の長尺のビデオで、中川衛氏のデザイナーとしての創作過程、複数の金属を使った象嵌細工の工程が詳しく紹介されていて、とても参考になりました。
このビデオを見るのと見ないとでは、作品に対する理解度が全く違ってくると思います。
会場の一部の作品は写真撮影OKでしたので、素晴らしい作品群を写真に全て納めておきました。

パナソニック汐留美術館 中川衛展

パナソニック汐留美術館 中川衛展

パナソニック汐留美術館 中川衛展

パナソニック汐留美術館 中川衛展

パナソニック汐留美術館 中川衛展

パナソニック汐留美術館 中川衛展

パナソニック汐留美術館 中川衛展

パナソニック汐留美術館 中川衛展

パナソニック汐留美術館 中川衛展

パナソニック汐留美術館 中川衛展

パナソニック汐留美術館 中川衛展

スペシャル弦楽コンサート2023/07/01

大規模改修が完了した市川市文化会館。改修後に初めて小ホールでのコンサートに行ってきました。
このコンサートは国内主要オーケストラのメンバーと市川市文化振興財団の新人演奏家コンクールの受賞者とによる、特別編成の弦楽室内オーケストラによる演奏会です。

スペシャル弦楽コンサート 市川市文化会館

20名程度の即席に編成された弦楽器のオーケストラでも、演奏に力強さがあり、リハーサルを重ねたようで、アンサンブルも乱れはありませんでした。
また曲によって、新人演奏者の演奏パート、立ち位置が変わるなど、面白い演出があり、曲目も有名な曲を取り入れた楽しいコンサートでした。

出光美術館 琳派のやきもの展2023/06/28

久しぶりに丸の内の出光美術館に行ってきました。今まで気がつかなかったのですが、出光美術館1階のエレベーターの扉は白蝶貝が全面に埋め込まれているんですね。帝国劇場と同居した、谷口吉郎意匠設計の国際ビルヂングの建物だけあって、昭和の時代の豪華な意匠が至る所に見られます。ただこの建物も残念ながら、2025年には休館して建て替えられるようです。
帝国劇場は三代目に変わるのでしょうが、村野藤吾設計の日生劇場はいつまでも、帝国ホテルのお隣で輝いていてもらいたいですね。

出光美術館 琳派のやきもの展

さて琳派のやきもの展となれば、当然の事ながら、尾形乾山のやきものが展示の大部分を占める事になります。当時としては、その独創的な形状、絵画的、文学的な意匠は革命的なインパクトを与えた事でしょう。この展覧会では同時代の野々村仁清の京焼、琳派の絵画や蒔絵の展示もあり、楽しめました。

目の保養の後は、丸の内仲通りの一保堂茶舗でティータイムです。
丸の内仲通りの一保堂茶舗

丸の内仲通りの一保堂茶舗

せっかく優雅なティータイムを過ごそうと思って入店したのに、隣のテーブルの男性の甲高い大声の会話が延々と続いて辟易しました。また奥の女性客の会話もうるさくて、店のスタッフは注意してもらいたいものです。
次回は入店して、お客さんの様子を見て、利用するかどうか判断したいと思います。

一保堂はほうじ茶は美味しくて、家でも愛飲していますが、緑茶はちょっと苦くて、苦さよりも、まろやかな味の「うおがし銘茶」の方が好きで、家ではこちらを愛飲しています。

中丸三千繪 オペラ名曲コンサート2023/06/14

今日は日本を代表するオペラ歌手、中丸三千繪さんのコンサートへ。妻は以前、BUNKAMURAでの中丸三千繪さんのコンサートに行った事がありましたが、私は初めてです。
オペラ名曲コンサートと言っても、有名なアリアだけではなく、私の知らない曲も幾つかありました。

中丸三千繪 オペラ名曲コンサート

最近のクラシックコンサートでは当たり前になった、ナビゲーターによる曲の紹介とナビゲーターとのトークでは、中丸三千繪さんの面白い一面が見られて、美しい歌声とともに、楽しい一時を過ごす事ができました。

すみだ北斎美術館2023/05/30

高校、大学時代の友人と、すみだ北斎美術館に行ってきました。待ち合わせは第一ホテル両国のロビーです。二階の東天紅で中華のランチを頂いた後、すみだ北斎美術館へ。

妹島和世氏の独特のデザインの建物は話題になりました。
すみだ北斎美術館

すみだ北斎美術館

美術館に着いて、ちょっと驚いたのは、入場者の半数以上は欧米の観光客だった事です。さすが北斎、世界的に人気があります。

展示室はそれほど広くないですが、展示の仕方がユニークです。作品の説明、背景説明など、至る所に高精細のタッチパネル・ディスプレイ(各国語対応)が設置してあって、非常に分かりやすく、便利でした。
展示替えの時の作業は大変でしょうが、他の美術館でも導入してもらいたいです。
すみだ北斎美術館

目の保養の後は、歩いて回向院へ。明暦の大火の犠牲者を供養するために建てられた寺院ですが、力士の供養塔、猫の供養塔、鼠小僧のお墓もあるユニークな所でした。
家に帰って、ブラタモリの昔の録画を見返してみると、膃肭臍(オットセイ)の供養塔もありました。昔、境内にはスケートリンク、サーカスの建物があり、アミューズメントパークのようだったようです。
膃肭臍の供養塔、残念ながら見逃してしまいました。

回向院を散策した後、チェーン店のカフェでひと休みして帰宅しました。

映画TAR ター2023/05/23


映画TAR ター

ベルリンフィル初の女性マエストロなんていう宣伝文句でしたが、映画ではどう見ても、ドレスデンのホールで、本拠地のコンサートホールがベルリン・フィルハーモニーではない。ロケは拒否されたのでしょうか?肝心の演奏シーンも少なめでした。

最初に長々とエンドクレジットを出されて、「映画を見るぞ」という緊張感がなくなりました。しかもエンドクレジットの前に飛行機内のターのシーンがあったのに、本編のシーンと完全に分断されていました。

演出も細かいところが突っ込み所が多く、納得がいきません。
冷蔵庫の音が気になって目覚めるのは良いとしても、メトロノームの音は、誰かが動作させないとおかしいし、起きている時に動作音が聞こえていたはずです。

隣人の老婆が認知症の老人の手助けを求めてきた時、何で老婆がターに命令口調で言うの?
自尊心の高いターなら、救急車を呼びなさいと言って、ターは拒絶すれば良いのに。

お気に入りの若手女性チェロ奏者の忘れ物を届けるのに、まともな住居でもない、不気味な廃屋の奥深くまで行きますか?

ターが正装して、代役指揮者のコンサートに乱入して、暴行するのは、事前にターに代役をたてる事を通告されていたはずだから、どう考えても不自然です。

アジアのシーンもアジア蔑視感が感じられて不快でした。しかも最後にモンスターハンターオーケストラに客演指揮するというのは、ベルリンフィルを追われた指揮者とは言え、受諾する仕事ですかね?

レナード・バーンスタイン、グスターボ・ドゥダメル、ジャクリーヌ・デュ・プレ、ヴィスコンティのベニスに死すなど、クラシックファンなら誰でも知っている人物や映画音楽をストーリー、エピソードに散りばめても、なんか白々しい。

この映画の監督と脚本家は、「どうだ、斬新な演出とストーリーだろ。」と自己満足しているようにも感じられました。

007ユア・アイズ・オンリー、インディアナ・ジョーンズに出演したジュリアン・グローヴァーが、引退したマエストロの役で出演していて、懐かしく感じられましたが、ケイト・ブランシェットの怪演だけが記憶に残る映画という印象です。

六本木ヒルズ ヘザウィック・スタジオ展2023/04/11

今秋開業予定の麻布台ヒルズの低層建築のデザインを担当したヘザウィック・スタジオ。日本で最初の建築プロジェクトです。その展覧会が開かれるという事で、楽しみにしていました。
ヘザウィック・スタジオ展

曲線と緑を巧みに取り入れた有機的なデザインは、現代建築でありながら、どこか人間的な温もりを感じさせます。建築会社としては、作りにくい建築物ではありますが。
ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

ヘザウィック・スタジオ展

実寸大模型、建築模型、写真、イラストと、充実した展示で、今秋開業予定の麻布台ヒルズのデザインを見るのが楽しみです。

映画 生きる LIVING2023/04/05

黒澤映画の「生きる」を翻案した英国映画「生きる LIVING」を観てきました。元の黒澤映画を観た事はないのですが、この映画は是非観たいと、昨年から思っていて、公開を心待ちにしていました。
元々米国映画より英国映画が好きですが、この映画の普遍的なテーマ(死と向き合った人間が残された時間をいかに生きるか?)、1950年代の英国の時代背景などに興味を引かれていました。またどんな役柄も器用にこなす、好きな俳優ビル・ナイがどのような演技を見せてくれるのか?も注目していました。

生きる LIVING

黒澤映画「生きる」の方は観ていないですが、多分、制作当時(1952年)の時代背景、黒澤監督の演出手法から考えて、もっと激しい感情の表出が現れた映画のように思っています。
脚本のカズオイシグロ氏が、「生きる」の主演が笠智衆さんだったら、違うトーンの映画になっていたのではないか? と言っていたように、笠智衆さんトーンのビル・ナイの抑制された、細やかな演技は深く心に残りました。久しぶりに素晴らしい映画に出会えました。