007慰めの報酬のブルーレイを購入しました【ネタバレ注意】2013/01/20

「スカイフォール」を映画館で観てから、どうもダニエル・クレイグの007映画が気になっていました。

特に「カジノ・ロワイヤル」の結末が中途半端で、その後の展開のドラマである「慰めの報酬」の内容が知りたいようになりました。まあWikipedia等で大体のあらすじは知っていましたが、やはり本編を観てみなければ。
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「慰めの報酬」と「カジノ・ロワイヤル」のブルーレイ

「慰めの報酬」はやはり完全な「カジノ・ロワイヤル」の続編で、「カジノ・ロワイヤル」を観た人は、こちらも観ないとだめでしょう。
世評では評価の低いような「慰めの報酬」ですが、私的には「スカイフォール」より楽しめました。ただ「慰めの報酬」は「カジノ・ロワイヤル」と一体となって評価すべき映画だと思います。それにしては公開に間が空きすぎで、監督が異なるのは解せないですが。

「スカイフォール」はシリアス路線の割に、ストーリーに突っ込みどころが多く、悪役は小粒で、ボンドガールも添え物で魅力がありません。
巷では、「M役のジュディ・デンチがボンドガールで、ジュディ・デンチが高齢になったので交代させて、レギュラーメンバーをリセットするための映画だった」なんていう辛辣なレビューもありました。

「慰めの報酬」は「カジノ・ロワイヤル」で愛した女、ヴェスパーの復讐劇のため、通常のスパイアクションとは異なっていますが、過去に「消されたライセンス」もあるので、こういう展開もいいと思いました。

【気に入ったところ】
・世界中で陰謀をめぐらせ、政府内部にも協力者がいる大組織に対して、MI6、CIAからも追われながら、ジェームズ・ボンドがボンドガールと一緒に立ち向かうというストーリー。
・次から次とアクションの連続。しかも陸、海、空すべてあります。中だるみしません。
・悪役のドミニク・グリーンを演じたマチュー・アマルリックが、不気味な感じが皆無で小物風というのが現代的で良いです。表の顔はエコロジーを謳った「グリーン・プラネット」の代表ですから。カジュアルウェアでりんごをかじりながら、クーデターを企む制服姿の元将軍に契約書にサインさせるシーンはなかなかです。
・モダンな演出のオペラ「トスカ」の上演会場で組織の構成員が専用の通信装置で協議するという演出は出色です。第一幕の最後、スカルピアがトスカの嫉妬心を煽って歌うシーン、トスカがスカルピアを殺害するシーンは、うまく映画のストーリーに溶け合っていました。もっとも「トスカ」は主役三人が全員死にますが、こちらは当然悪役のみ死にます。

【気に入らないところ】
・パラシュートで不時着せざるをえなかったところが、ちょうど水資源を独占しようとするダムだったというのは、いくらなんでも都合が良すぎます。もっと丁寧にストーリー展開すべきでしょう。
・ラストの見せ場の舞台というのが、南米の砂漠の中のホテルという設定はどうもいただけません。こんなホテルに宿泊する客がそもそもいるのでしょうか?
・アクションシーンに迫力があるのはいいですが、コマ割りが短すぎて、良くわからないところが多いのは困ります。カーアクションではいつの間にかアストンマーチンのドアがなくなっていたりします。ミスターホワイトの取調べのシーンもミスターホワイトとMが射殺されたと思いました。編集に難ありです。
・「カジノ・ロワイヤル」も同じデヴィット・アーノルドの音楽ですが、全く印象に残りません。あらためてジョン・バリーの偉大さがわかります。
・名優ジャンカルロ・ジャンニーニが演じた、盟友であるルネ・マティスの遺体をゴミ箱に捨てるのはいくらなんでもひどすぎで不快です。ジェームズ・ボンドはダンディであるべきで、手厚く葬ってあげるべきです。また全身に黒い原油を塗られて殺害された女性のシーンは、ゴールドフィンガーのオマージュでしょうが、ゴールドのように煌びやかなら受け入れられますが、こちらも不快なシーンです。

「慰めの報酬」を観て、あらためてダニエル・クレイグの007映画ではM役のジュディ・デンチの役割が極めて高くなっていると思いました。
次期M役のレイフ・ファインズも高名な俳優なので、出番が多いのでしょう。
「慰めの報酬」ではドミニク・グリーンの組織は壊滅したようですが、その上部組織は健在のような描かれ方なので、「スカイフォール」以降にまたこの組織が暗躍するのかもしれません。